ビニールプールで遊ぶ

昭和37年頃 神奈川県横浜市で撮影

夏といえばプール。今も昔も変わらない子供たちの遊びの定番。家の庭にビニールプールを引っ張り出し、足踏み式のポンプで空気を入れて膨らませ、ホースで水を溜めます。この水を溜めるという作業自体も子供にとっては楽しく、テンションが上がったものです。
学校のプールのように泳いだり、潜ったりはできませんが、水をバシャバシャやるだけで楽しく遊べました。日が傾いて涼しくなってもずっと入っていました。

写真から昭和を見つける

板塀
当時は住宅の敷地のまわりはこうした木製の塀で囲うのが普通だった。下は横板のみで、向こうが見えている。

ビーチボール
ビニール製で、空気を入れて膨らませる。プールや海水浴などの水遊びで活躍した玩具。上にとび出た部分は空気を入れる口である。ここをくわえ、風船を膨らませるように膨らませた。

帽子
日除けのために被る。形状からすると幼稚園の帽子らしい。子供に水遊びをさせると直射日光の中でいつまでも遊んでいるので、親が帽子を被せた。子供の方も帽子が気に入っているらしく、被ったまま遊んでいる。

ミッキーマウス
ご存知、ウォルトディズニーのメインキャラクター。当時は、テレビで隔週金曜日に「ディズニーランド」という番組が放映されていた。また「ミッキーマウス・クラブ」というテレビ番組もあり、ミッキーマウスはすでに子供たちにはおなじみだった。

浮き輪
ビニール製で、空気を入れて膨らませる。プールや海水浴などでは小さな子供の必須玩具だが、家庭用のビニールプールでは本来は不必要。しかし、プールなんだから浮き輪は絶対必要という思い込みがあったのだろう。狭いプールの中に入れてある。

ビニールプール
ビニール製で、空気を入れて膨らませ、水を溜めて使用する。現在も販売されている。日本空気入ビニール製品工業組合のサイトによれば、日本で空気入ビニール玩具の製造、販売が本格化したのは昭和30年となっており、この写真が撮られた頃にはビニールプールは多くの家庭に普及していた。

三輪車
幼児用の乗り物玩具。現在では多くが樹脂製だが、この頃の三輪車は金属製だった。自転車と同じベルも付いている。

バンビ
ウォルトディズニーの長編漫画映画「バンビ」のキャラクター。日本で最初に公開されたのは昭和26年。子供も楽しめる日本語版が公開されたのは昭和30年である。この頃にはすでに玩具や食器など様々な商品にキャラクター展開されていた。

ゴザ
イグサを使って織った敷物。畳表。この家では筵の上にゴザを敷き、その上にビニールプールを置いている。庭は土がむき出しなので、そのままプールを置くとプールの底が泥で汚れてしまうからである。


藁などを使って織った敷物。今ではあまり見ることができないが、当時は農家に行けば必ずあった。写真の家は農家ではないが、近くの農家でもらってきたのかもしれない。

運動靴
布製の運動靴。キチンと揃えて脱いである。写真を撮影するにあたって親が揃えたのだろうか。