S-3Aを開発したSMZとは。
SMZ S-3AのSMZとは、この車を開発、製造したセルプホフ・オートバイ工場のことである。それは、モスクワの南にある都市セルプホフにかつて存在した工場で、1939年に創業し、戦後はオートバイの修理や部品製造などを行っていた。そして、1940年代の後半から身体障害者用のマイクロカーの研究、開発を開始する。
このメーカーが最初に製造した福祉車両のマイクロカーは、2人乗りの三輪自動車でSMZ S-1Lと言う。それは、オートバイのエンジンを使用した車で、オートバイを3輪車にして鉄製のボディと幌を取り付けたような車であった。そして、このS-1Lに続き、エンジンをより強力にしたS-3Lも作られている。それぞれ2万台ほど製造されたようである。
これらの3輪自動車の後継車として作られたのが、S-3Aだ。こちらは4輪であり、より自動車としての体裁が整えられているが、マイクロカーであり、あくまで福祉車両であるので最高時速は60kmである。もちろん長距離ドライブなどは無理である。しかしS-3Aは、1958年からなんと1970年まで12年間も製造されていた。

SMZ S-3A
エストニアの都市パルヌで見られたS-3Aの実車である。クラシックカーのイベント会場で撮られた写真のようである。美しくレストアしてあるが、ソ連の特異な車両として今でも根強いファンがいる車なのである。
【Андрей Романенко, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons】
エストニアの都市パルヌで見られたS-3Aの実車である。クラシックカーのイベント会場で撮られた写真のようである。美しくレストアしてあるが、ソ連の特異な車両として今でも根強いファンがいる車なのである。
【Андрей Романенко, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons】
