Daihatsu Midget

なぜ売れた?軽のオート三輪。
ダイハツミゼットは、昭和32年(1957年)に発売された軽のオート三輪。スバル360と並び戦後のモータリゼーション発展期を代表する車。ゆるやかなカーブを描くフロントに小さなバンパーの付いたデザインが、今見てもキュートである。
商店や零細企業向けに独自設計で。
その頃、街のお店で配達などに使われていたのは主に自転車やオートバイであった。本来なら普通のトラックやオート三輪にしたいのだが、手が出せる値段ではなかったのである。そこでダイハツは、商店や零細企業向けに購入しやすい軽のオート三輪に目をつける。
それまでにも軽のオート三輪は売られていた。しかしそれは、既存の車を活用して作られていたモノだった。そんな中でダイハツは、独自に設計し、工場で一貫生産した軽オート三輪を売り出したのである。スタイルがよく、値段も手頃ということで売れないわけがなかった。

ミゼットのある景色
昭和30年代の自転車屋さんとその店頭に停まるミゼット。これは、北名古屋市にある昭和日常博物館の展示である。赤いポスト、錆びたトタンにホーロー看板など、当時の様子を物語るアイテムとともに展示されている。全国のどこのお店や工場にもあったミゼットは、もはや昭和を語るには欠かせない車なのである。
【先従隗始, CC0, via Wikimedia Commons】
昭和30年代の自転車屋さんとその店頭に停まるミゼット。これは、北名古屋市にある昭和日常博物館の展示である。赤いポスト、錆びたトタンにホーロー看板など、当時の様子を物語るアイテムとともに展示されている。全国のどこのお店や工場にもあったミゼットは、もはや昭和を語るには欠かせない車なのである。
【先従隗始, CC0, via Wikimedia Commons】
