Citroën 23ru

お出かけは、遊覧バスに乗って。
これはまた不思議な車である。たくさんの座席がついたオープンカーで、遊園地の車、お客を乗せて園内を巡る乗り物を思わせる。ところがこの車は、公道を走るバスなのである。それも観光バスだ。いや観光バスと言うよりも、遊覧バスと言ったほうがしっくり来そうだ。
これは、フランスの自動車会社シトロエンの23RUというバスである。正確にいえば23RUを屋根のない観光バスとして製造した車なのである。しかしこのバス、見れば見るほど面白い作りになっている。
普通の観光バスならば、ドアは一つで、車内の真ん中に通路があり、その両側にシートが並ぶというレイアウトになっているものだ。ところがこのバスは、真ん中に通路はなく、ベンチシートが並んでいる。運転席のベンチシートの後ろに3列分ベンチシートがあり、各シートに合わせフロントガラスと左右のドアが付けられているのである。この作りが、最初に書いたように遊園地の乗り物を思わせるのだ。

シトロエン23RUのスタイル
4つのベンチが並んだボートのようなスタイル。最後部には幌が畳まれており、雨天の場合はこれを運転席の前まで伸ばして被せたようだ。各ベンチシートごとにフロントガラスと左右のドアを備えている。
4つのベンチが並んだボートのようなスタイル。最後部には幌が畳まれており、雨天の場合はこれを運転席の前まで伸ばして被せたようだ。各ベンチシートごとにフロントガラスと左右のドアを備えている。