軽自動車の新しい使い方を提案。
確かに1970年代に入ると、軽自動車を持つことの意義が変化してきていたと言えるかもしれない。サニーやカローラといった大衆車がヒットし、程度のよい普通車も手頃な価格で手に入れられ、予算の関係で軽自動車しか選べないという時代ではなくなってきていたのだ。
この頃からサブの自動車として軽自動車をというスタイルが出てきていたのではないだろうか。つまり、家族みんなで移動するというメインの車の他に自分だけの車、自分の生活を充実させる車を持つということである。
そうした使い方をホンダはアピールしたかったのだろう。ゆえにCMでは週末に海岸へ大きなイーゼルを持って出かけてゆき油絵を楽しむ人物を描いたのだ。
ホンダ Z走行動画①
旧車イベントでのホンダ Zとその走行の様子が入っている。今も熱心なファンが多い車であることがわかる。
旧車イベントでのホンダ Zとその走行の様子が入っている。今も熱心なファンが多い車であることがわかる。
ホンダ Z走行動画②
1972年式のホンダ Zハードトップの紹介と走行動画。本田技研が自社に収蔵している車を使って撮影した動画である。
1972年式のホンダ Zハードトップの紹介と走行動画。本田技研が自社に収蔵している車を使って撮影した動画である。
しかし、こんなホンダによるアピールも、結局は不発に終わったようである。ホンダZは、続いて登場したホンダライフとともに昭和48年(1973年)に生産を終了。ホンダは軽自動車市場から一時撤退することになる。
なお、ホンダZの二代目が登場するのは25年後の平成10年(1998年)である。
