ホンダ シビック

車に対する意識の変化に合致したシビック。

ホンダ シビックが登場してからおよそ半世紀。自動車は今や、CO2削減の問題と大きく関わっている。話は地球環境にまで発展し、排ガス規制どころかガソリンから電気や水素への動きが主流になっている。

しかし、大気汚染防止のためにメーカーが努力を傾け、それが車を使う消費者への訴求となったという点でシビックはひとつの功績を残したことは間違いない。

シビックCVCCのCM
低公害のクリーンエンジンは、自然と社会に調和すると謳っている。

60年代まで車は馬力やスピードが第一だった。しかし、70年代になると少し事情が変わってくる。もちろんガソリンの値段が上がったという大きな理由はあるのだが、人々の意識が変わり始めていたのである。

「いくら馬力があり、スピードが出たとしても、排気ガスをバラ撒いて走るのは気が引ける」「クリーンな低公害車に乗ることで、人様に迷惑をかけたくない」・・・等々。

ホンダシビックは、車に乗る人たちのこうしたニーズをつかみヒットした。まさに70年代の「市民の」車だったのである。