当時の自動車の利用状況を考えると・・・。
ここで当時の自動車の利用状況を考えてみよう。サニーやカローラなどの大衆車の発売によって、車は庶民の手の届くものとなってきていた。
また、道路も整備され、ガソリンスタンドが増え、お店や会社には駐車場が整備されるようになってきた。そうなってくると、通勤や買い物のために車を購入する人も増えてくる。
それまで車を購入する人は、車に憧れを持ち、乗り回したいという人だった。しかし、車にそれほど興味があるわけではないが、買えるようになってきたので手に入れるという人が増えていたのである。
そうした人にとっては、車は道具である。もちろん車を購入した当初は運転するのが楽しいかもしれないが、しだいに当たり前の道具となり、使い倒すものとなってゆく。
そんなユーザーには、車内が広く、運転しやすく、燃費もいいFF車は求められる車だったと言えるだろう。確かにこの時代、1970年代の初め頃から、FFという言葉が車の広告やカー雑誌に増えてきたように思う。特に軽や小型車などの新型はFFを売り物にするようになってきた。
昭和48年(1973年)頃の東京
初代チェリーが販売されていた頃の東京の街の様子。いろいろな車が走っているが、この頃の車はまだほとんどFRだっただろう。なお、チェリークーペもしっかり写っている。動画開始48秒頃に注目。
初代チェリーが販売されていた頃の東京の街の様子。いろいろな車が走っているが、この頃の車はまだほとんどFRだっただろう。なお、チェリークーペもしっかり写っている。動画開始48秒頃に注目。
