ウーマンリブの直前に生まれたパリジェンヌ。
ルノー4パリジェンヌは、少しずつ仕様に変更が加えられながら1968年まで販売され続けた。
1960年代終盤から70年代にかけて、アメリカで始まったウーマンリブは、フランスでは女性解放運動(MIF)として当時の世の中を騒がせたが、その女性解放運動の直前にこの車パリジェンヌが生まれたというのは興味深い話である。
男性の玩具であった車の世界に、女性のファッションアイテムとしての車を持ち込んだのだから、まさに女性解放運動の走りと言えるだろう。
家庭にあって夫を支え、子供を育てる妻また母から、自分の人生を謳歌する女性へ。そのための道具であり、ファッションアイテムであるのがルノー4パリジェンヌだったのだ。
