オペル レコルトC

日本のテレビドラマにも登場。

この車は本格的な高速時代を迎えようとしていた日本にも輸入され、オペルの車として多くのファンに親しまれた。60年代の日本のテレビドラマ「ザ・ガードマン」でもパトロールカーとして登場している。

「ザ・ガードマン」は、東京の警備会社の社員が活躍するアクションドラマで、延べ6年以上も放送され続けていた。最初はパトロールカーとして登場していたのはフォードタウヌスP3であったが、後にオペルレコルトCに変更されている。

ドラマは、さまざまな事件が起こり、その解決のために警備会社の社員たちーガードマンが活躍するというストーリーであり、警官や刑事とは違うスマートなガードマンたちがカッコよかった。ゆえに彼らの使うパトカーも国産車ではなく、カッコいい外車でなければならなかったのだ。スマートなボディラインで、個性的な角型ヘッドランプのオペルレコルトCは、最高の引き立て役だったのである。

「ザ・ガードマン」
「ザ・ガードマン」のオープニングとエンディングの動画である。レコルトCはオープニングの最初から登場。東京の街をさっそうと走る。ガードマンにはやはりカッコいい外車がよく似合う。

オペルレコルトは、この後もD、Eとモデルチェンジが続けられ、80年代なかばまで30年以上も販売され続けた人気車となった。その中でもこのレコルトCは、結局シリーズ中で最も売れた車となった。

流行のラインを取り入れるというファッションアイテムのような戦略をとったということに注目すれば、レコルトCはやはりエポックメイキングな車だったと言えるだろう。

オランダの道路で見られたレコルトC
1967年に撮影された写真である。先頭を走るのはレコルトCだ。周りの車のデザインと比較すると、レコルトCのボディラインのスマートさが際立っている。さすがである。
Cees de Boer, CC0, via Wikimedia Commons】