皇族にも愛用された高級車。
さて、このグロリアにはもう一つ大きな特徴がある。それは、モールの多様に見られるような装飾性の高さだ。やはりそれはプリンスというメーカーが皇太子に車を献上するメーカーだったことと関係がある。このグロリアの上位グレードは宮内庁に納入され、皇太子だけでなく皇族に愛用された乗用車であった。つまり皇室御用達だったのである。
皇室御用達の車なのであるから貧相にはしたくないという思いがあったのだろう。開発者が提案したグロリアの最初のデザインはもっとシンプルだったようだが、プリンスの上層部はそれを良しとせず、モールを追加する指示を出したという話が伝わっている。
日本の道路の発展を見越したフラットな車グロリアは、同時に、皇室御用達の車として日本の象徴ともなることを目指したのだろうか。
残念ながらプリンス自動車工業は2代目グロリアの発売4年後には日産の傘下となってしまうが、グロリアの名前は生き残る。セドリックとともに21世紀の2004年まで日産自動車の高級車として人々に愛されるのである。
グロリアスーパー6紹介動画
YouTubeのチャンネル「レトロカーコレクション」の動画。グロリアの走りや細部の仕様などを見ることができる。また、熱い想いを語るオーナーの話も興味深い。このグロリア、往時の輝きをまだしっかり保っているのが素晴らしい。
YouTubeのチャンネル「レトロカーコレクション」の動画。グロリアの走りや細部の仕様などを見ることができる。また、熱い想いを語るオーナーの話も興味深い。このグロリア、往時の輝きをまだしっかり保っているのが素晴らしい。
