シムカ アロンド

Simca Aronde
シムカ アロンド
シムカ アロンド 1951年

スマートなフランス車と言えば、この車。

フロントグリルとライトのデザインがなんとも絶妙。愛らしささえ感じさせる車だ。これは、フランスの自動車メーカーシムカのアロンドである。しかも、なかなかスマートな印象を持つ車でもある。

アロンドが登場したのは1951年。1951年と言えば、第二次世界大戦が終わってまだ6年である。戦前に開発された車を製造、販売していたメーカーがまだ多かった中で、シムカは、この戦後型のスマートなスタイルの車アロンドを売り出したのだ。

この頃、アメリカをはじめ各国の自動車メーカーからは、戦後型デザインの車が登場するようになってきていた。それは、エンジンのカバーであるボンネットとタイヤを覆うフェンダーやヘッドライトが一体となったデザインで、ポンツーン型と呼ばれている。シムカは、フランスのメーカーの中ではいち早くこのスマートなポンツーン型を採用するのである。

シムカ アロンドのスタイル
シムカ アロンドのスタイル
車高が低めで、ボンネットとライトが一体になったポンツーン型。シムカは、第二次大戦が終わって数年でこのスタイルを登場させた。しかも側面の窓がピラーレスで、とても開放的だ。この点については、本文で後述する。

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戦後フランス車のスタイルは・・・。