ルノー コロラール

よく走るのはもちろん、車らしい車がいい!

当時、フランスの地方には第二次大戦中にアメリカ軍が使用したジープをはじめとする車両が多く残されていたらしい。そんな軍隊の置き土産のような車も終戦直後は重宝されていた。

しかし、戦後も5年も過ぎると、「戦争の遺物のような車ではなく、もう少し車らしい車に乗りたい・・・」というニーズも生まれたことだろう。

そうした人々に向けて、ルノーはコロラールを売り出した。四輪駆動車も選べ、荷物も多く積めて便利。デザインはルノー4CVに似てスタイリッシュ。ジープのような野暮ったさは無い。しかも、お値段もお手頃というわけである。

当時のCMや宣伝映像を見ると、この車が商売や仕事、家族でのレジャーなどに役立つことを訴えているのがわかる。また、コロラール四輪駆動車は道なき道を走ることができ、ジープタイプの車に勝るとも劣らない走りを見せているのが興味深い。

コロラールのCM
豚や鶏を乗せるとか、工務店で使うとか、家族でドライブとか、さまざまな使い方が紹介されている。車種もバラエティに富んでいる。また、後部のドアが上下に開くのも面白い。

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コロラールは、現代ならSUV。