「ジュリエッタ」の由来とは。
さて、この車は「ジュリエッタ」と女性名の愛称が付けられている。女性名の車は結構あるが、この名前はどこからきているのだろうか。
シェークスピアの「ロミオとジュリエット」からきているらしい。アルファ“ロメオ”だから“ジュリエッタ”だというオヤジギャグ的センスのネーミングではあるが、調べるとちゃんと理屈に合っているので面白い。
「ロミオとジュリエット」はシェークスピアの戯曲だが、この作品の舞台となっているのはイギリスではなくイタリアである。ゆえに英語ではなくイタリア語で読めば「ロメオとジュリエッタ」である。
しかも、この悲劇の主人公たちが住むのはイタリアのヴェローナとされており、アルファロメオが創業したミラノと同じイタリア北部にある都市だ。ヴェローナには実際にジュリエットのバルコニーがあるそうで、貴重な観光資源にもなっている。
それを考えるとこの名前は、世界的に有名なロマンスにあやかったロマンチックなネーミングであり、また実に郷土愛や地元愛にも溢れているということにもなる。

ジュリエットのバルコニー
ジュリエットのモデルとなった娘が住んでいたと言われるイタリアのヴェローナにある13世紀の邸宅。ジュリエットがここで「あなたはなぜロミオなの」と叫ぶのである。
【Didier Descouens, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons】
ジュリエットのモデルとなった娘が住んでいたと言われるイタリアのヴェローナにある13世紀の邸宅。ジュリエットがここで「あなたはなぜロミオなの」と叫ぶのである。
【Didier Descouens, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons】

ヴェローナとアルファロメオ
女性レーシングドラーバー アンナ・マリア・ペドゥッツィが、アルファロメオ6Cを駆ってレースに参加。1934年にヴェローナ自動車クラブの前で撮られた写真のようだ。アルファロメオとヴェローナは戦前から関係が深いのである。
【Unknown photographer, Public domain, via Wikimedia Commons】
女性レーシングドラーバー アンナ・マリア・ペドゥッツィが、アルファロメオ6Cを駆ってレースに参加。1934年にヴェローナ自動車クラブの前で撮られた写真のようだ。アルファロメオとヴェローナは戦前から関係が深いのである。
【Unknown photographer, Public domain, via Wikimedia Commons】