フォード タウヌス

Ford Taunus
フォードタウヌス17MP3
フォード タウヌス 17M P3 1960年

フォードが作ったドイツ車。

フォードタウヌスは、フォードの中型車。上のタウヌスP3は1960年に登場したタイプである。しかし、なんとも愛嬌のある顔の車だ。宇宙人のようなと言うか、“クセがすごい!”と言うか、一度見たら忘れられない顔である。

taunusu P3の前後
タウヌスP3の前と後
愛嬌のある顔も面白いが後ろも円形イメージでまとめたデザインになっている。これもまた個性的だ。
タウヌスP3の側面
タウヌスP3の側面
緩いカーブを基調としたスマートなフォルムだ。

またこの車、本当にフォード?と尋ねたくなる車でもある。フォードと言えばアメリカ車であり、50年代から60年代にかけてのアメリカ車と言えば、ボディが大きく、テールフィンが付くなど全体に派手な印象だが、この車はスマートなヨーロッパスタイルだ。

タウヌスP3
実車2010年にポーランドで行われた旧車のイベントに参加したタウヌスを撮影したもの。確かにヨーロッパスタイルである。
Plushy, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons】

実は、名前にフォードと付いてはいるがこれはアメリカ車ではない。ドイツの車だ。フォードの子会社であるドイツ・フォードが製造した車なのである。では、まず時間を少し巻き戻してフォードのヨーロッパ進出について語ろう。

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フォードの現地進出のコンセプトとは?