オペル オリンピア

Opel Olympia
オペルオリンピア
オペル オリンピア 1950年

その車名に込められた思いとは。

派手なフロントグリルに、寄り目のヘッドライト。そして、ボンネットの先端にはロケットのようなマスコットが。1930年代後半から40年代のアメリカ車を思わせる重厚感あふれる車だ。ドイツの自動車メーカーオペルの小型車オリンピアである。

オペルオリンピアは1935年に初代が製造、販売されているが、上の車は1950年に登場した車である。しかもセダンではなく、ステーションワゴンだ。1950年から1953年まで作られていたオリンピアには、こうした商用車タイプも存在する。戦後すぐの社会ではやはり商売や仕事に使える車が大いに求められたのである。

オペルオリンピアの正面・側面・背面
オペル オリンピアのスタイル
この車はステーションワゴンであり商用車タイプなのだが、派手なフロントマスクは健在である。背が高めでフェンダーが強調されているスタイルは、50年代の車としては少し古いイメージだ。

1935年から1950年というと、その途中には第二次世界大戦がある。オペルは、基本的な作りは変えず、マイナーチェンジしながら戦前、戦後と同じ車を作り続けた。オペルには、この車オリンピアに対して自信と愛着があったのだろう。

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近代的なスタイルの車だった、オリンピア。